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「俺はなにも思い当たる節はないぜ? カメラ一筋できたし……茂はありそうだよな」
「失礼な! さっきから僕に突っかかるのは止めてくれないか? それでなくても苛々するんだ。こんなことなら、さっき沢山食べておくんだった……
陸也の方が怪しいもんだよ。冬馬と久実ちゃんが付き合っていたのを、本当は知っていたんだろう?」
茂は眼鏡の奥の瞳を細め、光らせた。陸也は思いがけないその挑発に、不機嫌に顔を歪ませ見上げた。
「なにそれ? 今、そんな話関係ないと思うが。こんな非常事態に、思いつきで言うのは止めてくれよ。飲みたければ勝手に飲めばいいじゃないか。お前こそ僻むなよ」
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