第36話 本気で好きになりすぎた

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「僕のこと、嫌になったよね?」  わたしはすぐに首を横に振った。  むしろ逆だ、傍にいたいというより、いなくちゃいけないと思った。  人を憎むなんていうマイナスの感情を持っていたら、苦しいに決まっているもの。  傍にいて、その気持ちから解放してあげたい。  それができなくても、せめてやわらげたいよ。 「傍にいる。わたし、ずっとついてく」 「嬉しいけど、同情ならいらないよ」  海斗が嗜めるように言った。 「違う、同情なんかじゃ……」  反発してから、じゃあ何なのだろうと考えてしまった。  どうしてわたしはこんなにも海斗が気になるのだろう。  傍にいたい、支えたいと思うのはどうしてなの?  それは、わたしが海斗のことを――。
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