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身を乗り出してきた海斗に後頭部を掴まれ、唇を塞がれてしまった。
唇で食まれて舐られる。
何度も角度を変えて、押し付けて、吸いついて。
舌を入れられたわけじゃないのに、甘く情熱的で、蕩けるほど気持ちよかった。
心臓が早鐘を打つ。
頭の中が完全にこんがらがって、ぐちゃぐちゃになった。
そんな中、はっきりと浮かび上がった単語は――。
乱暴に離された。それが切なくて胸がちくちくする。
「美織さんの弟になるつもりは未来永劫ないから」
まっすぐに見つめられて、息が吸えなくなる。
「行こうか」
海斗は伝票を持つとさっさと立ち上がった。
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