第36話 本気で好きになりすぎた

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 キスしといて、何よそれ!  理不尽さに一気に不機嫌になった。  立ち上がらずに海斗を睨み付けると、彼は襖を開けながら呆れたように振り返る。 「なにを怒ってるの? 帰るよ」  な、なんですって~!?  海斗はそのままレジに行き、お金を払う。おばさんと和気あいあい、おしゃべりまでして。  なんなのよ、あの態度!  仕方がなく荷物をまとめ、立ち上がった。  おばさんとおじさんに挨拶をして店を出る。  隣に立つ海斗を睨み上げた。 「綺麗な顔が台無しですよ」  海斗が子供をあやすみたいにわたしの頭をポンポンと叩いた。  ますます不機嫌に頬を膨らませる。
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