第1話

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県立宮川高校野球部は、27年前の夏に、一度だけ、甲子園に出場したことがあった。 その時の中心選手・後藤田慎介は、4番でエースという、今ではあまり見ないタイプの選手だった。 宮川高校は初戦敗退し、それ以後甲子園1勝を目指していた。 しかし、今では甲子園での1勝どころか、県大会での1勝すら危うくなってきており、6大会連続で初戦敗退を喫した事もあった。
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