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顔を見つめるユズに微笑したアスカは、
「血は繋がってはいないですが、拙者にとって姉御は姉であり、キィ殿は妹です。
自分より姉、自分より妹を優先に考えます。
姉妹喧嘩でさえも、両方の味方をしたくなるものです」
少し赤面しながらアスカは続ける。
「ましてや拙者は血の繋がらない他人。差がついて当然なのです。
いえ、同じ土俵に立たせて頂けている時点で、これ以上ない喜びを感じております」
アスカの言葉を聞きながら、ユズは自然と顔の筋肉が緩んで行くのが分かる。
こいつはどこまで自分達を信じてくれて、そして理解してくれるのか。
いつの間にかユズは、アスカのことを信用し、その人間性にも惹かれていた。
「アスカ」
「なんでしょう?」
「これからも、私達に付いてきてくれるか?」
その問いに、アスカは即答する。
「当然です」
「……そうか。……ありがとう」
「いえ」
アスカに笑顔を向けたユズは、
「何の任務を任されるか知らんが、キィを一緒に守ってくれるか?」
アスカは闇ノ影胤を腰から外し、机に横に向けてコトリと置く。
「誓います」
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