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「準備出来たか?」
ユズは必要最低限の荷物を手にすると、キィ、アスカに尋ねた。
黒いカーゴパンツに黒いライダースジャケットを着たユズは、妖艶で力強さを感じさせる。
流石にアスカは任務慣れしており準備は素早く終わらせていた。
しかし、キィはまだ任務への同行には慣れず、それも何日かかるか分からない任務の経験は初めてだった。
白いセーターに茶色のパンツを履いたキィは何が必要なのか分からない様子でリュックに荷物を詰めて行く。
ユズも手を貸して準備を済ませると、緊張した面持ちで頷く。
「じゃあ行くか」
「御意」
アスカは自らの赤いバイクに、キィはユズの白いバイクに同乗する。
荷物や武器を丁寧に括りつけると、エンジンをかける。
轟という爆音を響かせると、ヘルメットのシールドを跳ね上げる。
「アスカ! 南の門へ向かうぞ! 私が先行するからついて来い!」
「御意!」
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