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「間、宇宙か。また面倒な奴を追わなきゃいけねぇんだな」
休憩に止まった広場はもともと駅のターミナルだったであろう場所で、ユズは二人に向けて呟く。
それにアスカは頷くと、
「頭、硬いですからね」
そんな二人を見ながらキィは首を傾げる。
「二人はその、間さんを知ってるの?」
その質問に、ああ、と返事をしたユズは、
「といっても、親しい訳じゃないからそこまで詳しくはねぇけどな」
「拙者もですね。バイクで移動しているというくらいしか……」
ユズは仕事用の通信端末を取り出し、間の任務を確認する。
目的地までの距離はかなりある。
もし相手がゆっくり走っているとすれば、急げば追いつくまでそれほど時間はかからないだろう。
しかし、問題があった。
それは、目的地までのルートだ。
「最近、獣竜の活動が活発ですよね」
「ああ。見つけるまで、遭遇しなけりゃいいがな」
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