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柚と飛鳥の言葉に姫伊は
「戦わないといけないもんね」
と反応するが、いや、と柚がそれに反対する。
そんなもんはすぐ倒せる、と前置きして飛鳥が言葉を引き継ぐ。
「間は戦わず、逃げるんですよ」
「逃げるの!?」
驚きを声にする姫伊に頷くと、柚は通信端末を見ながら、逃げ足は天下一品だ、と呟く。
「改造してますね、かなり。パワーすごいですよ、これ」
「よくこれを乗りこなせる」
意味が分からないという表情をする姫伊にクスリと笑った柚は、自分の白いバイクを指差す。
「あれは市販車で最速と言われてる」
その言葉に、うん、と頷き続きを待つ。
「間のバイクは、レース車だ。なんで持ってんのか知らねぇけどな」
それに、と柚は続ける。
「間はアテナを使えない」
姫伊は驚きの声と共に、ロードランナーなのに? と問う。
それに頷くと、
「ロードランナーってのはな、誰でもなれるんだよ」
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