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驚いた表情をする姫伊に柚は続けて、
「ロードランナーってのは、誰もなりたくないだけで運動さえ出来ればなれるんだよ」
目を伏せた柚は、給料もいいしな、と呟く。
姫伊は柚と飛鳥を交互に見ると、
「アテナが使える人をロードランナーって呼ぶのかと思ってた」
「ロードランナーってのはあくまで職種だ。アテナを使える人間のことは、ガイストって呼ぶ」
姫伊は、そうだったんだ、と言うと、じゃあさ、と切り出す。
「間さんは、ガイストじゃないのにロードランナーをしてるってこと?」
その言葉に柚は頷く。
「そういうことだ」
そこまで聞いていた飛鳥が柚に続き、
「今は間だけじゃないですか? ガイストではないロードランナー」
不思議そうに飛鳥を見た姫伊に向かって、
「アテナを使えないということは、獣竜と戦えないことを意味します。
興味本位、差別意識の強い者がロードランナーに志願してくることが多々ありますが、彼らのうち大抵は最初の任務で獣竜に襲われて命を落とすのです」
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