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相手がガイストでない限り依頼を全うするという強い自信があった。
このジャジャ馬バイクが傷みさえしなければ、どんな獣竜からも逃げ切れる。
アテナを使えない自分がロードランナーを続けるためには、逃げるという方法を取るしかない。
自分は頭が悪い、だからこの方法しか思い付かなかった。
好きでロードランナーをやっているわけじゃなかったが、今となっては不可欠になっている。
地図を広げて場所を確認する。
まだ半分も行ってない。
しかし、大きく予定から外れているわけではないので焦ることはない。
よし、と呟くとバイクを緩やかに発進させた。
しかし、その瞬間、飛び出して来た人影に急ブレーキをかけた。
「おいお前! アブナイだろ!」
そして考える、今いるのは汚染地だ。
汚染地を歩ける人間。
間宇宙は額に汗を流す。
「お前、ロードランナーか……?」
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