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電気を纏わせた闇ノ影胤を横一閃すると、目の前のオーギュが赤く散る。 手を頭の上に掲げ、オーギュへと振り下ろすと同時に水の塊が急加速、そして衝突を繰り返す。 おびただしい量の血が宙を舞い、耳をつんざくほどの鳴き声が響く。 柚は姫伊に気をかけながら一歩踏み出し、上空で加速させた水を次のオーギュへと向かわせる。 飛鳥は群れの中へ飛び入るとすんでのところで牙をかわしながら斬る。 切りがねぇ、と舌打ちをした柚は腿のナイフを抜くと、自分の周囲を水の塊で攻撃しながら正面はナイフで応戦する。 二人を囲むオーギュは次から次へと二人を襲い続ける。 「姉御、これって……ッ!」 五頭に囲まれた飛鳥は険しい顔をすると、クソッ、と悪態をつくと砂を蹴り上げる。 すぐさま身を反転させて背後のオーギュを横薙ぎにする。 開けた場所から飛び出して体制を立て直す。 「大丈夫か、飛鳥?」 「御意。姉御……」 ああ、と頷いた柚は 「増えてやがる」
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