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例えば、俺が女の子だったならば。
今よりもっと今井さんを幸せに出来ただろうか。
例えば、世界がもう少し光輝いていたら。
今よりもっと今井さんに優しくなれたのだろうか。
沢山の疑問と後悔が俺たちに降り注いで、それらは全て小さな欠片となって、いつまでも胸の奥に居座り続けている。
今井さんは星だと言った。
俺の事を星だ、と。
何を言う。
俺は今井さんこそが星だと思う。
そんな事を言い合ったのを思い出して、キスの最中なのだけれど少し笑ってしまった。
「…ん?」
今井さんが目を軽くあけた。
「なんだよ。」
邪魔をするなと言わんばかりに今井さんは少しムッとしてて。
「いえ、なんもないスよ」
俺はまた笑った。
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