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最終話 年下上司と甘い恋
「まさか、龍禅部長と柴主任が会社を辞めるなんて思いませんでした」
三月中旬。
寒さも和らいできた頃。
わたしと海斗、そして八木くんと臼井さんの四人は、横浜の新しいオフィスに来ていた。
茶色を基調として緑が溢れている海斗らしいオフィス。
真新しいデスクやチェア、他にも必要な家具が、小さなオフィスビルの五階に納められている。
「海斗が起業するなら、ついていきたいって思ったの」
そうなのだ、海斗は昨年末付で海運商事を辞め、コンサルティング会社を立ち上げた。
わたしも海斗を追いかけて三月末日付で退職。
今は有給消化中。
営業、兼事務、兼秘書として採用してもらったの。
社員二名の小さな会社。
海斗と一緒に働くことを考えたらわくわくしてしまう。
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