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ヤシジマ トコナツ
椰子島 常夏、18歳。現在、私立四季上学園の『オカルトクラブ』部長を務めるいる。
別段、私は都市伝説など、そういった類の話を好んでいる訳ではない。いや、だからといって、嫌いな訳でもないけど。
ただ、私が普通の女子高生として生きていく上で、ああいう部活はありがたいかもしれない。
学園生活も無事に送っていけてる。
私はこれ以上を望むつもりはない。これ以上の幸せは、私には身に余る。たとえ、今の私の生活――世界が幸せでないと、世界中の誰しもから後ろ指を指されても、私は満足している。
もし何か望むものはあるかと、悪魔にでも尋ねられたら、私は迷うことなく、こう答えるだろう。
「幸せじゃなくて良い。私は私の世界が変わってくれなければ……それで良い」
私立四季上学園の始業式から1週間後、『オカルトクラブ』が部室としている応接室はガラーンとしていた。
ノバナ ハルカゼ
野花 春風。
コウヨウヤマ アキミ
紅葉山 秋実。
ユキハラ フユゾラ
雪原 冬空。
3人の部員の消息が6日前からそれぞれバラバラに途絶えていってる。
今では部活メンバーは私一人だ。
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