第4話

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猫を見つめるということは ケンカを売るのと一緒。 だから見つめてはいけないのだ。 でも猫と見つめ合い アイコンタクトをとることが 出来ない訳ではない。 猫の個性にもよるが 長く一緒に過ごしていれば ちょっとしたコツで 見つめ合うことも可能になる。 見つめ合った時に 目を細めたり 目をつぶる。 これがコツである。 この行為は あなたの事が好き、という猫の愛情表現で これをすれば こっちの愛情に応えてくれる猫は 同じように目を細めたりつぶったりしてくれる。 この猫のルールを知らず ただずーっと 猫の目を見つめ続けるのは 危険極まりない行為だし 猫の方に愛情がない場合は いくら人間が目を細めたりつぶったりしても無駄な努力で 目を細めたりしてるうちに 噛みつかれたりする。 要は信頼関係が大事ということだ。 こつぶを観察していると 彼が目を細めたりつぶったりする相手は私と母だけだった。 しかし大雑把な母は 彼の静かな愛情表現に 気づくことはなく 彼に向けて目を細めたりつぶったりして 愛情を示すこともない。 こんなこつぶの 一方通行の愛情表現に 母が気づいてくれるのは いつになることやら、である。image=485778165.jpg
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