キャンディー

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「…乗り換え、これで最後にするから。ここで乗ってXXで降りたらタクシーにしよう。」 「…え?」 「足、もう限界だろ?」 「…あ。」 帰りの電車の乗り継ぎ。 その間にも、絆創膏のおかげで一時緩んでいた足の痛みがぶり返し、足が痛くてたまらなかった。 その痛みのせいで小さな歩幅でしか進めずに、さらに左右の痛みが違うのでバランスの悪い歩行になっていた。 私は気付かれないようにしていたつもりだけど、直人くんにはわかってしまったらしい。 「ごめん…」 …ね。 私の言葉を打ち消して彼が言う。 「おんぶしてやろうか?」 私は笑う。 「こんな人ごみで?パンツ丸見えじゃん。」 「見せとけよ。」 「ヤダよ。」 「…俺もヤダ。」
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