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千「…雨だんだん強くなって来たねー。」
実「ほんとだ…。千晃家まで遠いし今日は寄り道しないで大人しく返った方がいいかもねー。」
千「だね。さっさと帰ろー実彩子!」
実「うん!」
ザアァァ……ッ
あー雨が本降りになってきた、でも私雨の日って嫌いじゃないんだよねー、むしろ好き?笑
雨事態はそんなにだけど、雨止んだ後の澄んだ空気とか大好き。なんだか雨って汚れをぜーんぶ洗い流してくれる感じがするんだよねー。
実「ねえねえ!千晃あそこ見て!」
千「ん?…なにあれ?警察?……えっ事故あったのかな…?ドラマとかでみる調査の人めっちゃいるよ。笑」
実「道路血まみれだよ…引かれた人大丈夫だったのかな?」
千「んー、どうだろ?助かってたらいいね。」
実「そだね。千晃も気をつけて帰んなよー?」
千「実彩子もねー!んじゃ、ばいばい!」
実「ばーいばーい!」
少し強めの雨の中、傘をさしながら徐々に徐々に人気のない道え。雨は次第に強くなっていった。私の家はみんなより少し遠くって、街を抜けて丘を登る。丘の真ん中くらいに家がある。
そして私の家と街との間にちょっとした眺めのいい穴場的な所がある。私のお気に入りの場所。
今日はたまたま雨なのにそこに寄りたくなった。………たまたま。
千「やっぱり雨の日はここは来ない方が良いかも(笑)足泥だらけ………?」
ザアァァ………
降りしきる雨の中…私のお気に入りの場所で。
地面に膝を突いて…傘もささずに…ずぶ濡れで…
泣いている人がいた。
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