一緒に…

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俊side グラウンドから聞こえるバカ笑いに外に出ると、生徒に交じったヤンキー座りな金髪が見えた。 授業そっちのけでアホなことを生徒にやらせては大笑いしてる。 遠慮なく後ろから覆い被さる女生徒の重みで前のめりになった体で、近づく俺に気がついた。 「あんら、めずらしい」 「…遊んでねーで授業しろよ」 「んふ…、おっまえグラウンド似合わねぇなぁ」 「ご機嫌じゃん」 「おかげさまで」 女生徒を背負ったまま立ち上がった智哉は、絡みつく腕を離してのたのたと歩いてきた。 「んで?どしたの」 額に滲んだ汗をTシャツの裾で拭うと、智哉の割れた腹を見た生徒達から黄色い歓声が上がる。 「昨日、あれからどうだった?」 「ふふ…、おまえ俺のことほんと好きだね」 「・・・は///?」 「照れんなよぉ」 「照れてねーよっ///気色悪ぃこと言うな///」 んははじゃねーよ。 一晩中心配した俺って…。 「…なんだよおまえ・・・もういーわ、なんか分かんねぇけど機嫌よさそうだし…」 直撃する強い日差しにクラクラして、持ち場に戻ろうとした俺をついでみたいに呼び止めた。 「…あ、そーだ。おまえ荷物運ぶの手伝ってやってよ」 「…なにそれ」 「今日講義ねぇつってたし、保健室の先生どーせ暇でしょ?」 「…何の話?つーか暇じゃねーし」 「大丈夫だって、なんなら俺が保健室の先生代理っつー手も…」 「だから何が?!」 智哉の向こうに見える景色がゆらゆら揺れて、やけにはっきり智哉だけが浮かび上がる。 「一緒に住んじゃおっかって話」 「…誰と」 「…あぁ、ごめん。おまえとじゃないよ」 「分かってるよ///!!なに、菜緒ちゃんと?なんで?!」 「なんでって…、だってどっちかしかねーじゃん」 「…どっちかって・・・」 「だったら近づく方を選ぶだろ」 俺の反応を面白そうに笑って見た智哉が生徒達のとこに戻ってく後姿を見て、昨日けしかけたのは自分なのに嫌な予感が太陽に熱された体を覆って、首筋に一筋…ゆっくりと汗が伝って落ちていった。
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