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逞は隼人の姿だけを追って一つの墓の前で止まった。
既にそこにはいくつかのお供え物と線香が火が消えて立っていた。
線香をよくみてから隼人は少し首を傾け紙袋を置いた。
その作業をしている隼人に傘を被せてあげている逞。
隼人「ごめんな」
ボソッとそれだけ呟くと、傘を受けとり手を合わせ眼を瞑って数秒後その場を逞より先にその場を後にした。
逞は傘を被りながら濡れている墓を見る。
「鈴村家代々」と刻まれている。
逞「なぁあんた、教えてくれよ。あいつがここまでする訳をよ」
そして被っていた傘をお供え物に雨が当たらないように設置し走り去った。
その時、
風の向きが変わった。
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