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「だからさぁ~、好きなんだって、湘くんのこと~」
悟史くんが酔って、何度も俺にもたれかかる。
「ふざけんな」
俺は、笑いながら、悟史くんの小さな頭を抱えて小突く。
帰り道。二人で肩を組みながら、ヨタヨタと歩いた。
「湘くん、あのさぁ、俺、ゲイなの」
「え」
一気に酔いが冷めた気がして、悟史くんを見る。
「だから、本当に好きなんだ、湘くんのこと~」
悟史くんは、ペースを変えることなく話し続けている。
俺は、思わず、悟史くんの肩から手を離した。
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