第1話

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二人きりのドライブが終わりに近づく。 俺は、思い切って話を切り出してみた。 「あのさ。悟史くんは、今迄、男の人と、その、そういう関係になったことあるの?」 「……」 悟史くんは、答を探すように、じっと、黙りこんだ。 俺の心臓は、もう破裂しそうなくらいにバクバクしている。 「…ある」 「そ、そっか…」 ちらっと見ると、悟史くんは、また黙って外を眺めている。 「湘くん、無理しなくていいよ。 おいら、湘くんとこうしていられるだけで幸せだから」 「悟史くん…」 悟史くんの為なら、多少の無理もしてみたくなる。 望まれるなら。 俺ができることなら。 なんだか、胸がいっぱいになった。
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