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二人きりのドライブが終わりに近づく。
俺は、思い切って話を切り出してみた。
「あのさ。悟史くんは、今迄、男の人と、その、そういう関係になったことあるの?」
「……」
悟史くんは、答を探すように、じっと、黙りこんだ。
俺の心臓は、もう破裂しそうなくらいにバクバクしている。
「…ある」
「そ、そっか…」
ちらっと見ると、悟史くんは、また黙って外を眺めている。
「湘くん、無理しなくていいよ。
おいら、湘くんとこうしていられるだけで幸せだから」
「悟史くん…」
悟史くんの為なら、多少の無理もしてみたくなる。
望まれるなら。
俺ができることなら。
なんだか、胸がいっぱいになった。
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