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部屋に戻ると、布団がふた組敷かれていた。
俺が片方に寝転ぶと、悟史くんも、隣にごろりと寝転ぶ。
「寒くない?」
悟史くんを見ると「寒い」と、仔猫のような顔をこちらに向けて来た。
少し緊張しながら側に寄る。
悟史くんは、俺の浴衣の中に綺麗な手を滑り込ませて来た。
「うわっ、つめてー」
「んふふ」
悟史くんは、悪戯っぽく笑いながら、更に手を深く入れてくる。
俺も負けじと、悟史くんの浴衣に手を滑り込ませた。
悟史くんは、黙ったまま俺の目をじっと見つめて、静かに俺の身体からするりと浴衣を脱がせる。
さっきも風呂場で見られてはいたが、なんだか緊張した。
「湘くんの身体、綺麗だね」
「そうかな」
俺が照れていると、悟史くんは俺の胸に唇を寄せて、チュッと小さく吸い付いた。
とくん…とくん…
何をするわけでもなく、ただ二人で身体を寄せ合い、抱き合った。
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