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影浦さんの能力は今のように自らの存在を消すことができる能力『消失』だ。
「わざわざ能力使って驚かさないでください」
驚いてないけど。だって影浦さん5、6回はこの方法で登場してるんだもの。嫌でも慣れますわ。
「どんな方法で登場しようと私の勝手でしょう?」
影浦さんはコの字に並べられた机の真ん中、机の上に会長と書かれた紙がある机に堂々と座る。
彼女は、長い金髪をばぁっと手でかきあげ、足を組むとその大きな瞳で俺を見下すように見てまた話し出した。
「それより、あなた今日は早いのね」
「はぁ……」
まぁ、いつもは集合時間ギリギリに生徒会室に来るか、遅刻するからな。いや、俺も早く来る努力はしてますよ? だけど、色々な障害があるせいで早く来れないんですよ。
「また、遅刻するのかと思って今日もあなたにたくさん仕事出そうと思ってたのに」
うわぁ……。この人正真正銘のドSだわ。
俺は「あはは……」と少し苦笑し自分の指定されている席についた。
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