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本を読むことを諦めた俺は影浦さんと話をすることになった。半強制的に。
「そういえば影浦さんって何故生徒会に僕を選んだんですか?」
俺はずっと思っていたことを影浦さんにポツリと口にする。
何故、こんな平凡な男をこんな変じ…いや、個性の集まりに入れたのか正直疑問だった。
「何となくよ」
そして、堂々と答えられた。影浦さんはまた金色に輝く髪をなびかせる。黙っていればすごく可憐な少女だと思う。
「私に目をつけられるなんて良かったじゃない。そうそうこんな幸運ないわよ?」
影浦さんは何故か上から目線で僕を見下していた。
幸運というよりは悪運と言った方が正しいだろうな。
「いや……。俺より優秀な方ならたくさんいるかと」
「だって、あなたも私が聞いた時にすぐ返事してくれたじゃない」
……まぁ、そうだけど。だって急に言われたからな。ほら、なんか沸騰してないヤカンとかに触れたら熱くもないのに手を引っ込めちゃう的な感じで。
それは2週間前にさかのぼる。
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