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「ん? 今俺のこと馬鹿にした?」
須藤はさっきと同じように、俺の目の前に顔を近づけじろじろと見てきた。
こいつは変なところで勘が良い。
「お前もマリと同じ能力持ってんのか?」
「ほら! やっぱ馬鹿にしてた!」
須藤は少し笑って、俺の頬を右手の人差し指でぐりぐりと押してくる。
こんなんはたから見たらただのホモの戯れじゃねえかよ。あぁ……、クラスの腐女子たちの視線を感じる。
「大丈夫。お前は馬鹿って前々から知ってる」
俺は頬にある彼の片方の手で人差し指を握りしめ、そのまま片手で本を読む。
「ひっどいなー」
須藤は男らしからぬ上目遣いで俺の視線に入ってくる。
なんだこのうざい生物は。
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