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その平凡な学校も終わり放課後となった。帰りのホームルームも終了し、俺は道具をバックに積めていた。
「トモ、帰ろう」
須藤はもう窓から身をのりだして、早く早くと俺を急かしている。
「悪いな、須藤。俺は生徒会があるんだ」
俺は須藤に背を向け教室の外へ向かう。
こう見えても俺書記やってるからね。
「えー! 今日は俺の誕生日なんだから時間空けといてよ」
なぜ、お前の誕生日だからって、俺の大事な時間を空けとかないといけないんだ。とか思ったけどあえて言わない。あいつ本気で傷つきそうだもん。
須藤の甘えたような呼び掛けに、俺は右手を挙げて返事をし教室を出た。さっき須藤の顔は見えていなかったが、きっと頬をぷくっと膨らませてかわいい表情でもしていたんだろう。
だって、クラスにいた女子たちがみんな鼻から大量出血していたんだもの。
そんなどうでもいいことを考えながら、俺は生徒会室に向かった。
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