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『麻酔のあとは魔法に掛けられたように夢心地になる方も珍しくありません。眠ってしまう患者さんもいるくらいですから』 痛みの後には快楽が待っている、センセイはそう言いたかったのかもしれない。まるであのときには予感していたかのようだった。初めての相手。私の初めてをもらうつもりでいた、多分。そしてその快楽の世界へ誘う案内人だけで終わるつもりでいたのも。 「ベッドに行こうよ」 男は私から離れてプールから上がると部屋に入っていった。
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