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紅葉のような小さな手がふんわりと頭の上に乗せられ、
わしゃわしゃと髪の毛を掻き回している。
「いい子いい子~」
落ち着いていて、しかし可愛らしい声が顔の真横から聞こえる。
「撫で撫で~」
客観的に見れば小さい子が大きなお姉さんを撫でているという構図になるのだが、実際年齢は逆である。
「可愛い可愛いー」
そして、撫でられている方は押し黙ったまま滂沱の涙を垂れ流し、鼻血が小さな滝を作り上げていた。
「お姉さんキャラをひたすら堪能する薬」の効果の結果であった。
この後、小さな小さなお姉さんにぷんぷん怒られるというイベントや命令されるというイベントを企画するという妄想を練っていた科織であった。
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