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現実絵師:吉田君。
櫻島涼が奇兵隊へ入隊した日以降、吉田稔麿は毎日後悔していた。
何故かならば…
(監視のためにと言って隣室に此奴を置いたが…)
吉田はそっと襖を開き隙間から隣室を覗いた。
櫻島は掛け布団に包まって寝ていたが、後ろ髪の跳ねが布団から出ていた。
(う……猫め………寝ていてもなおボクを魅惑するとは)
吉田は襖を閉めた。
それ以降、吉田稔麿は暫く安眠することが出来なかった。
久坂義助は櫻島の目の下に隈が出来ている事に気付いていたが、同時に吉田の目の下にも隈が出来ていたことに気付いた。
「吉田君、隈が出来ているけど眠れないの?」
「外跳ねが…じゃなくて、いつ間者が動くか分からないから監視してるんだ」
久坂は思った。
(あ、猫ですね)
それ以降、久坂は吉田に隈の事について問う事はなかった。
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ほら、吉田君だし。
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