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けど私の頭の中は既に和之さんのふわトロオムレツでいっぱい♪
煌騎に催促して食堂へ連れていって貰った。
「―――アレ、もうチィ起きちゃったの?」
食堂に入るなりやっぱりというか、一人朝食の準備をしていた和之さんに驚かれてしまう。
彼はワザワザ作業の手を止めてキッチンから出てきてくれた。
そして短くおはよと告げて私の頭を撫でる。
「もしかして昨夜は興奮して寝つけなかったのかな?」
「ううん、ちょっとは寝たよ?」
「……なるほど、ちょっとは…ね。」
隣りの煌騎をチラッと見て少し顔に同情の色を滲ませ、和之さんはクスリと笑う。
こっそり彼に目配せし、“お疲れ”と声を出さずに労いの言葉を掛けた。
それにまったく気づかない私は和之さんの服の袖を掴み、くいくいと引っ張って彼の顔を覗き込む。
「和之さん、和之さん!私、今日もあのオムレツ食べたいっ♪」
「ん?あぁ、バターたっぷりのオムレツだね。了解ッ♪あれ気にいってくれたんだ?」
「うんっ、大好き♪毎日でも食べられるよっ」
笑顔でそう言うとまた彼に頭を撫でられた。
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