学校は危険がいっぱい

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. 「………あれ?虎汰がいない……?」 昇降口で煌騎たちと別れた後、私は虎汰と虎子ちゃんに連れられて理事長室へ向かった。 だけど途中、緊張からかトイレに行きたくなって一階の来客用トイレに立ち寄って貰ったのだ。 でも個室へ入った途端、一緒に中へ付き添ってくれた虎子ちゃんのスマホが鳴った。 それは急を要する電話だったらしく、彼女は声を荒らげながら慌ただしく外へ出て行ってしまう。 そして数分も経たない内に戻ってきて、ドア越しの私に向かって叫んだ。 『チィ!私はちょっと離れるけど外に虎汰がいるからッ!! 絶対一人で彷徨かないでよっ!! 』 『……う…うん、わかった……』 声の感じから緊急事態と悟った私は素直にそれを聞き入れる。 昨晩から煌騎にも決して一人になってはいけないと釘を刺されていた。 なので慌てて私も外に飛び出す。 が、廊下には虎汰どころか誰の姿も見当たらない。 こんな時の対処法は教えて貰っていなかったので、私は軽いパニックに陥った。 「どうしよう。私、一人ぼっちになっちゃいけないのに……」 心細くて辺りをキョロキョロ窺うが、今はHRが始まっているのかシンと静まり返っていて誰一人としていない。 けれどこのまま一人でいる訳にもいかないので、とりあえず私はまだこの近くにいるだろう虎汰を探すことにした。 .
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