学校は危険がいっぱい

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. けど探すと決めたものの、初めて来た場所なので右も左もわからない。 人が居そうな所を探してトボトボ歩くも、何故か寂れた雰囲気の場所に出てしまう。 気がつけばいつの間にか私は、元いた場所から随分と離れた校舎裏近くまで来てしまっていた。 「やっぱりさっきのトコ、右に行った方が良かったのかなぁ……」 まるで迷路のような校舎内に溜息しか出ない。 ここへ来るまでには何度か行き先の選択肢があった。 だけど私の頭に階段を登って上へ行くという発想がなく、ただひたすら一階をぐるぐるとさ迷っているようだった。 それに行く先々で怖そうな男の子たちが屯(タムロ)している所にも遭遇し、そういった道を避けたのも迷った要因の一つかもしれない。 でも彼らは明らかに煌騎のチームの子たちじゃなかった。 蛇の形をしたとても気味が悪いアクセサリーを身に着け、こちらを不躾に見てはニヤニヤと笑うのだ。 白鷲の子たちならそんな事は絶対しない。 確かに初めは私も彼らに怯えて怖がっていたけど、たった数日で皆が優しい心の持ち主なのだと知った。 .
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