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まだ煌騎以外の人に対して怯えてしまう私に、程良い距離で接してくれる彼らがあんな威圧的な態度を取る筈がない。
だからといって、他に尋ねられる人もいないし途方に暮れてしまう。
―――ちょっと怖いけれど、思いきってさっきの男の子に声を掛けてみようか……?
ふとそんな考えが頭に浮かぶ。
もしかしたら怖いのは見た目だけで、話してみれば案外いい人たちなのかもしれないと思ったのだ。
流星くんの時だって最初は乱暴者だと思ってしまったんだもん。
きっと私の早とちりに違いないッ!!
呑気にもそう思い直し始めた時、前方から誰か数人がこちらに歩いてくるのが見えた。
男ばかり5~6人ほどの集団の先頭に、紫色の髪をしたとても目立つ外見の上級生が一人いて、その彼が周りの男の子たちを従えているような感じだった。
そしてやっぱりというか示し合わせたかのように皆、蛇を模ったアクセサリーを身に着けている。
その光景を茫然と見ていると、紫色の髪をした上級生と目が合ってしまった。
動揺した私は咄嗟にその場から逃げようと来た道を引き返す。
しかし後ろからも先ほど遭遇した男の子たちがぞろぞろとやってきて、あっという間に前後を挟まれてしまった。
「……あ…あの、えっと……」
どちらも廊下いっぱいにまで広がって道を塞ぎ、意図的に私が通るのを阻んでいるみたいだ。
緊張で呼吸が上手く出来なくなり、無意識の内に私は壁際へ背中を寄せた。
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