学校は危険がいっぱい

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. 全て自分が悪いのだと思っていた。 だって幼い頃から父親にもお前の存在自体が、諸悪の根源なのだと何度も教え込まれていたから……。 私は周囲の大切な人に必ず災いをもたらす。 だから外へ出る事も禁じられたのだ。 なのに今回は私の所為ではないという……。 「―――チィッ!! 大丈夫かッ!? 」 その時、朔夜さんの更に後方から流星くんに肩を支えられた虎汰が現れた。 彼は誰かに殴られたのか顔を少し腫らし、口端からは血も流れている。 そしてその横には彼を支えながら涙を浮かべる虎子ちゃんの姿もあった。 「―――虎汰ッ!? 虎子ちゃんッ!?」 「チィ、ごめんッ!! 私がコイツらの策略にまんまと嵌まっちゃった所為で……」 虎子ちゃんは涙を堪えながら説明してくれた。 あの時掛かってきた電話は彼女が所属するチームの後輩で、何者かに奇襲を受けて助けを求める電話だった。 けれどそれ自体が罠で直ぐに現場へ駆けつけようとした虎子ちゃんは、虎汰の目の前で彼らに拉致されそうになったのだという。 身内の危機を目の当たりにした虎汰は咄嗟にその場から離れ、直ぐさま彼女の救出に向かった。 が、思った以上に人数が多かった為に片付けるのに時間が掛かり、戻ってきた時にはもう私の姿はなかったらしい。 恐らく別の配下が先回りし、兎を狩るようにジワジワと追い詰めてここへ誘導したのだという。 「ホントごめんッ!! 私が不甲斐ないばっかりに、チィに怖い思いさせてしまったッ!!」 「―――違うッ!! 俺がいけないんだ!! 俺がチィの傍から離れたから……ッ」 虎汰が声を張り上げて虎子ちゃんの言葉を否定する。 悪いのは自分だと……。 でもその所為で痛む身体に響いたのか、うっと短く悲鳴を上げて途端に顔を顰めてしまった。 .
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