学校は危険がいっぱい

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. だけど次の瞬間、和之さんと朔夜さんが動いた。 風のように周りを取り囲む男たちの最前列4~5人を瞬く間に倒す。 そしてその間を流星くんと大怪我を負っている筈の虎汰がするりと通り抜け、残りの男たちも瞬殺で薙ぎ倒して一掃した。 あまりの早業に私の目はついていけない。 気がつけば直ぐ目の前には煌騎がいて、強引に手を引かれたかと思うと私の身体は彼の腕の中にあり、亜也斗は腕を捻り上げられて唸っていた。 「―――くっ!痛ぇよ、クソッ!! 離しやがれッ!!」 「白銀、待ってくれッ!! もう決着はついた!お互い学園内で問題を起こすのは不味いだろッ!? 頼む、離してやってくれッ!!」 短く悲鳴を上げる亜也斗を無視し、尚も腕を捻り上げようとした煌騎に青い髪の男は慌てて止めに入る。 けれど怒りが収まらないのか彼は私を抱き締めたまま捻る腕を離さない。 いよいよ骨の軋む音が私の耳にも聞こえてきた時、煌騎は深い溜息を吐いて漸く亜也斗の腕を解放した。 「次にまたチィを狙えば腕の1本や2本は失うと思え!」 「……………フン、俺に情けを掛けた事、後できっと後悔するよ!今日のはほんの挨拶だから♪じゃね、おチビちゃん。また迎えに来るよ☆」 反省の色も滲ませず不吉な言葉を残すと亜也斗は、青い髪の男に支えられながら逃げるように去っていった。 それに激怒した虎汰が後を追おうとしたが、流星くんが透かさず彼を取り押さえてなんとか宥め落ち着かせる。 「一応お前は怪我人なんだからじっとしとけッ!!」 「―――だってあいつッ!!」 「わかってる!でも今は堪えろッ!!」 流星くんは悔しそうに顔を歪めるとそっと後ろを振り返った。 .
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