学校は危険がいっぱい

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. 「―――あうッ!?」 「あ~あ、潰しちゃったじゃないか……」 怒るというよりやれやれと呆れたように言う朔夜さん。 けれどその表情はとても穏やかだった。 不恰好になってしまったパックのジュースに私は目を落としながら項垂れる。 言うことを聞かなかったからこうなったのだと落ち込んでいると、煌騎が宥めるように頭を撫でてくれた。 「中身は変わりないんだから気にするな。それよりもそろそろ場所を移動しよう」 「そうだな、ここじゃチィも落ち着かないだろうし……」 和之さんも頷き、その言葉に同意する。 彼の指示で皆がゆっくり腰を上げて移動をしようとして、だけど次の瞬間ぴたりと動きを止めた。 少し離れた所にさっきの女の子がポツリと立っていたからだ。 「漸く私の存在に気付いてくれたようね」 彼女はニコリと笑って煌騎の前に歩み寄ってくる。 近づくその顔を見た瞬間、私は息が止まった。 先ほどは周りに男たちが取り囲んでいてよく見えなかったが、たぶん彼女を遠い過去に見たことがある。 でもどこで見たのかが思い出せない。 思い出そうとすると頭が割れるように痛くなり、記憶を遡る事ができないのだ。 .
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