学校は危険がいっぱい

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. でも優しい煌騎は必死に謝り続ける私をぎゅっと抱き締めて、少しでも落ち着かせようと背中をポンポンしてくれた。 「もうよせ、チィ。こうして無事だったんだから気に病むな」 「―――でもっ、でも…私がっ……」 「大丈夫だ。お前は攫われなかったし今、俺の腕の中にいる。もう大丈夫だから……」 彼は何度も何度も大丈夫だと繰り返し言ってくれた。 そして辛抱強く私を諭す。 そのお陰で少し落ち着きを取り戻す事はできたが、ふと周りを見れば新たな問題が発生していた。 険しい顔をした和之さんたちが鷲塚さんを囲って睨みつけていたのだ。 皆を勘違いさせてしまったと慌てた私は煌騎に止めさせるよう言おうとしたが、何故か彼も鋭い眼差しを彼女に向けていた。 「煌騎ぃ、皆もやめてぇッ!! 違うっ、私が悪いの!この人は悪くないッ!!」 「……チィ、そうじゃない。こいつは今わざとお前を追い詰めるような言い方をした」 鷲塚さんに冷たい眼差しを向けたまま煌騎は静かに言った。 私を助けたのも何か裏があってのこと……。 だから彼女に恩を感じる必要は微塵もないと断言する。 すると鷲塚さんはクスクス笑い出したかと思うと、先ほどとは打って変わって横柄な態度に変貌した。 「フフ、仮にも婚約者に対して随分な言い方じゃないかしら?」 「………えっ、」 「―――やめろっ、愛音ッ!! 」 驚く私に煌騎は直ぐさま彼女の言葉を遮った。 .
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