Welcome♪

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. するとそれを合図に皆が中断していた食事に手を伸ばし始める。 一気に賑やかになった私たちのテーブルは、何処の席よりも食べ物が消えてなくなるのが早かった。 まぁ育ち盛りの男の子が5人もいるのだから、当然といえば当然なのかもしれない。 中でも虎汰と流星くんの食べる量はハンパなくて、見てるだけでこっちがお腹いっぱいになりそうだった。 「皆スゴいね…、私なんかちょっとずつしか食べられないよ……」 「あら、チィは絶対に真似しちゃダメよ?こいつらの食欲は獣並みなんだから!第一早食いなんてしたら太っちゃう☆」 私の隣でサンドウィッチを摘む虎子ちゃんは、とても女の子らしく優雅に食している。 少しは彼女を見習おうと私も背筋をピンと伸ばしてフォークを握るが、ウインドウに写る自分の姿があまりに滑稽で恥ずかしくなり直ぐさま止めた。 「ところで虎子!さっき聞いたんだけどあんた、女子禁制の白鷲に入る事ができたんだって?」 虎汰の追加メニューの唐揚げをテーブルに置きながら、虎子ちゃんのお母さんの優子さんが嬉しそうに言う。 だけど初耳だった私は慌てて彼女の方を振り返った。 「え、そうなのッ!?…アレ?でも虎子ちゃんは“白夜”っていうチームに入ってたんじゃ……」 「そう!けどこいつ、あの奨さんに推薦されて入ったんだゼッ!! スゲーだろ♪」 何故か虎汰が誇らし気に私たちの会話に割って入ってくる。 先走ってて私には話してる内容が理解できなかったが、とりあえずへぇと相槌を打ちながらも虎子ちゃんをずっと見つめ続けていた。 以前、どうして彼女だけが違うチームに所属しているのか尋ねた事があったからだ。 .
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