悪夢、再び…

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. だが程なくして小さな身体は緊張が解け、俺にすべてを預けてくる。 内心ホッとしたが初めての抵抗に動揺が隠せない。 注意深くチィを観察していると、車に乗り込んだ時から頻りに己の唇を指先で触れていた事に気づく。 それを見た瞬間、どうしてだか心が浮き立つような喜びを感じた。 もしかするとチィは俺と唇を重ねたことを喜んでくれているのかもしれない。 そう思うと顔がだらしなく緩む。 でも顔を覗き込めば彼女の瞳は複雑に揺れていた。 それは嫌悪感からではなく後悔の念や申し訳なさなどが滲み出ていて、少なからず俺はショックを受ける。 (チィは素直に喜んではくれないのか……?) こいつは出逢った時から俺に惹かれているのだと思っていた。 それは過剰な自惚れなどではなく、直感的な確信からくるものだった。 漸く失われた片翼を見つけたような感覚をチィも感じてくれている、そう思っていたのだ。 今もその想いは変わらず、揺るぎようがない。 だが、チィはそれをひた隠しにする。 この俺にでさえ……。 何故だか無性に腹立たしくなってくる。 意地悪に尋ねればチィは頑なに違うと言う。 俺の中で何かが……そう、おそらく理性が切れる音がした。 気がつけば彼女を強引に組み敷き、まだ成熟しきっていない甘やかな果実を貪っていた。 .
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