無知であるがゆえの過ち…

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. でも安全ってなんだろ……。 亜也斗のことに対してかな? あの日以来、屋上に上がる扉の前には数名の警備が付くようになった。 物々しい厳戒体制に私は自分のことなのにあまり何も知らない。 もどかしい思いで床にゴロンと寝そべると、暇な時の癖でついゴロゴロ転がった。 すると監禁されていた時とは違い、鎖に邪魔されずどこまでも転がれる喜びにいつしか楽しくなってくる。 けれどそれを見た虎汰は大慌てでゴロゴロする私の身体をピタリと止めた。 「何してんの、チィッ!? 危ないからこんなトコでゴロゴロしちゃダメッ!! 落っこっちゃうだろ?」 「ぶーっ、だって暇なんだもん……」 まさかのダメ出しに納得のいかない私は唇を尖らせ、控えめにだけど抗議してみる。 それが何故虎子ちゃんが図書館に行くことになったのかワケを悟った虎汰は、“なるほど”と呆れたように苦笑いを零した。 でも……、 「チィ、寂しい思いさせてごめんな?けどもう2~3日の辛抱だから我慢して?」 「…………………はい」 頭をグリグリと撫でられながらそう言われれば、私は頷くしかなくなる。 ムリに頷かせた感が拭えない虎汰は申し訳なさそうに顔を顰めたが言い訳はしなかった。 .
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