無知であるがゆえの過ち…

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. 「……あんたたち、何してんの?」 「―――え、」 声がする方に顔を向けるとそこには驚愕する虎子ちゃんが立っていて、図書館から戻ってきたのか胸には数冊の本を抱えていた。 だけど彼女が手にしていた本はバラバラと床に落とされ、何故か驚きの顔は徐々に怒りに満ちた表情へと変わっていく。 あれ?と思いふと自分たちの体勢を思い返してみた。 端から見れば虎汰が私を押し倒しているように見えなくも…ない。 あ、と思う間もなく下でチームの子に報告を受けていた煌騎が戻ってきて、ハシゴを登る彼とバッチリ目が合った。 暫し不穏な空気が流れた後、一瞬我を忘れた虎汰が慌てて私の上から飛び退く。 「―――ち、違う!煌騎、違うからッ!! これは言うなれば事故だからッ!?」 「何が違うのよ!純真無垢なチィに不埒なマネして!! 私は許さないわよッ!!」 「―――ちょっ、待てって虎子!違うってばッ!!」 物凄い勢いで言い訳を始める虎汰に虎子ちゃんは問答無用で蹴り掛かる。 だが咄嗟の蹴りにも瞬時に反応し、彼女のスラリとした長い脚は二本の腕でがっちりとガードされ弾き飛ばされた。 「だから聞けって!チィが暇をもて余して床をゴロゴロ転げ回ってたから俺は止めただけだよッ!!」 「―――へっ!? そ、そうなの!?」 確認の為に虎子ちゃんがこちらを振り返る。 なので驚きのあまり正座して事の成り行きを見守っていた私も物凄い勢いでコクコクと頷いた。 それを見た途端、彼女は崩れるようにへなへなとその場へ座り込んだ。 .
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