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顔を上げるタイミングが分からずモジモジとしていると、私のお腹から何とも情けないキューッという音が部屋中に鳴り響いた。
「プッ、随分と可愛らしい音だねっ♪」
場の空気を変える為か、オレンジ色の髪の男の人が吹き出す。
釣られて皆も一斉にクスクスと笑い出した。
けれど私は一人恥ずかしさに耐えて下を向く。
たぶん顔は真っ赤だ。
一頻り皆が笑った後、またオレンジ色の髪の男の人が“立ち話も何だから”と隣りの部屋へ移る事を提案した。
それに従い移動した先の部屋はリビングのような造りで、大きなテーブルを囲むように3人掛けのソファが2つ、1人掛けのソファが上座に1つ設置されていた。
白銀の髪の彼は私を抱いたまま当然のように1人掛けのソファに座る。
必然的に私は彼の膝の上に有無を言わさず座らされた。
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