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アレ?でも昨日?はメガネなんか掛けてなかったような…と、ふと疑問が浮かぶ。
頭の上で?マークが飛び交い、それを凝視していると和之さんがクスリと笑った。
「単車に乗る時はコンタクトにしてるんだ。眼鏡は何かと邪魔だからね」
あぁ、なるほど!と納得したところで、今度は右側の奥に座った金髪の男の子が元気よく手を上げる。
「ハイハーイ!俺の名前は美月 虎汰(ミツキ コタ)ッ!! 16才、高1だよ♪虎汰って呼んで?後、敬語もいらないからね☆」
名字も可愛らしい男の子、虎汰はまるで女の子のような愛らしい顔でニコリと笑うと、上げた手をそのまま豪快に振ってくれた。
私はそれに応える勇気はなく、ただコクンと頷いて引き攣った笑みを返すだけで精一杯。
だけどそんなのお構いなしに虎汰は人懐っこい笑顔を振り撒き続けてくれる。
本当に可愛らしい男の子だ。
くせ毛なのか彼の髪はふわふわとしていて少しウェーブが掛かっている。
そういえばさっき、彼の双子の妹が私をお風呂に入れてくれたと聞いた。
お礼を言いたかったけど本人は今いないようなので、次に会った時は必ず言おうと心の中でこっそり決意する。
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