私は誰ですか?

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. 「“チィちゃん”か……。うん、すごくカワイイね!」 「あぁ、確かにカワイイな…」 「うんうん!彼女にピッタリだよっ♪ めちゃくちゃかわいいっ☆」 和之さんが私の愛称を噛み締めるように口にし、朔夜さんは珍しく顔を若干綻ばせて彼の言葉に同意する。 それを聞いた虎汰も笑顔で褒めてくれた。 「よしっ!じゃあ、今日から俺たちもこいつをチィって呼ぼうぜっ!!よろしくな、チィ!!」 満面の笑みで流星くんも改めて私に挨拶してくれる。 もう嬉しくて胸が張り裂けそうだった。 隣りを見ると煌騎は優しく微笑み、頭を撫でながら“良かったな”と小声で言い、まるで自分のことのように喜んでくれていた。 (この幸せがずっと続けばいいのにな……) そう願わずにはいられないくらい、今の私は幸福感に満ち溢れていた。 「さて…と、名残惜しいけど……煌騎、そろそろ」 「……あぁ、そうだな」 暫く皆で和んだ後、和之さんが煌騎に目配せして彼もそれに軽く頷いた。 .
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