彼らはモンスターっ!?

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. まぁ、これだけあからさまなら私でなくとも気がつくだろう。 なら流星くんの虎子ちゃんへの対応の意味は……? 首を傾げていると彼女が近づいてきて、私の顔をぐっと覗き込んだ。 「うん、さっきよりダイブ顔色が良くなってる。健吾の点滴が効いたかな?」 先ほどの剣幕とは打って変わって穏和な雰囲気になり、虎子ちゃんはにっこり笑いかけてくれる。 その変わりように目を白黒させていると、彼女にプッと吹き出された。 「私のこと聞いてない?フロ入れてあげたり着替えさせたりしたんだけどな……」 「―――あ、それは聞いてます!その節はありがとうございっ―――…」 「スト―――ップ!」 突然に言葉を遮られて目をパチクリとする。 けど何故、遮られたのかが分からず、私は更に首を傾げる羽目となった。 「健吾の話じゃ私ら多分、同い年だろうって!だから敬語はいらないっ♪名前も虎子って呼び捨てにして☆」 「ククッ、誰かさんと同じこと言ってるぜ?」 上から流星くんが堪えきれずにクスクスと笑い、横に立つ虎汰の顔を窺う。 すると彼は眉根を寄せ、口を尖らせるとぷいっとそっぽを向いた。 .
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