彼らはモンスターっ!?

6/33
前へ
/325ページ
次へ
. 「あの、虎子…ちゃん、おフロ入れてくれてありがとう。それから、改めてよろしく…ね?」 私はおずおずと彼女にお礼を言い、ぺこりと頭を下げた。 生まれて初めて同性の友達ができるかもしれないと思うと、胸がドキドキする。 それに対して虎子ちゃんは天使の笑みを返してくれた。 「呼び捨てでいいのに…でも、うん!よろしく♪つか名前は?何て言うの?」 「名前は…思い出せないから皆に“チィ”って付けて貰った」 「そかっ♪じゃあ私もチィって呼ぶね☆」 虎子ちゃんはある程度の事情を知っているのか、私が変な事を口走っても驚かなかった。 外見が虎汰にそっくりな所為か、彼女には警戒心も抱かずすんなり受け入れられる。 それもひとえに迫力のある本気トークのお陰かもしれない。 「うんっ!あ、…ところで……あの、さっきから気になってるんだけど、“健吾”さんって……誰?」 「あぁ、言うの忘れてた。健吾っていうのは怪我してたお前を治療した医師のことだ」 私の疑問に答えたのは流星くんだった。 .
/325ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1036人が本棚に入れています
本棚に追加