彼らはモンスターっ!?

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. でもあまりに短すぎるその説明に虎汰が呆れ返り、その言葉を継いで“健吾”という人のことを教えてくれる。 「この近くで開業してる医者なんだけどけっこー昔はやんちゃしててさ、たまに見兼ねて俺たちの面倒みてくれるんだ」 「明日また往診に来てくれるから、話してみるといい」 クセの強い人だけどいい奴だからと流星くんが言い、続けて虎汰が頷きニコリと笑う。 私はコクンと頷き返し、彼らが信頼を置いている人ならとそれを承諾した。 「んじゃ、とりあえず行こっか?そろそろ時間もヤバいし……」 静かに様子を見守っていた虎子ちゃんが口を開く。 確かにもう出ないとせっかくお店に着いてもゆっくりできない。 でも虎汰は訝しげな眼差しで虎子ちゃんを見やった。 「ちょっと待てよ。なんでお前も当然のように一緒に行こうとしてんだよ」 「………だな」 険しくなった表情そのままに、二人は彼女に向き直る。 納得がいかないという顔だ……。 対して虎子ちゃんは“今さら何言ってんの?”という表情で二人を見下す。 「私は!わざわざ和之さんから頼まれて来たのっ!!チィの買い物に付き合ってやって欲しいって!! あんたたちが、頼・り・な・い・からっ!!」 .
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