彼らはモンスターっ!?

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. けれど何故、彼女たちにその事で問い詰められているのかがまだ分からない。 一言も発せず驚きと戸惑いでその場に立ち尽くしていると、背後に誰かが立つ気配がした。 その瞬間、周りに緊迫した空気が流れる。 振り返るとそこには険しい顔をした虎子ちゃんがいた。 彼女はいち早く、遠くで異変に気づいた流星くんたちが慌ててこちらに駆け寄ってくるのを手で制し、大丈夫だからと首を振って女の子たちに向き合う。 「あんたら誰の許しを得てこの子に話し掛けてんの?」 「―――虎子……」 威嚇するような低いボイスで言う虎子ちゃんに、私を取り囲むように立っていた女の子たちが僅かに退く。 しかしグループのリーダー的存在なのだろう女の子は、負けじとその場にぐっと留まった。 「フン、何よ!虎汰さまの双子の妹だからって偉そうにっ!! あんたなんか所詮オマケじゃないっ!! 」 「………へぇ、ずいぶん言ってくれるじゃない」 女の子の言葉に虎子ちゃんの表情が変わる。 .
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