彼らはモンスターっ!?

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. まるで般若のお面を貼りつけたように顔を歪め、しかし直ぐに荒ぶった気持ちを鎮めようと深く息を吐く。 彼女なりにここで騒ぎを起こしてはいけないと思ったのだろう。 それから再び目の前に立つ女の子を静かに睨み付けた。 「“白夜”の虎子さまもナメられたものね。でもあんた、今ので二つのチームを敵に回したのに気づいてる?」 「―――えっ!? 」 「フフ、気づいてないなら教えてあげる。訳あってこの子の身柄は今、白鷲預かりになってるの。だからこの子に手を出せば必ずチームが動く」 それがどういう意味か、分からないほどバカじゃないでしょ?と不敵に笑う虎子ちゃん。 するとさっきまで強気だった目の前の女の子の顔が、どんどんと蒼白になっていく。 周りの女の子たちも口々にヤバいよと囁きながら怯え始めた。 私には何の事だかさっぱり分からない。 でも今は聞いちゃいけない状況なのだと本能的に悟り、そのまま無言を貫いた。 「でも今ならまだ手も上げてないし、見逃してあげる。二度目はないから……」 “―――早く私たちの前から消えなさいっ!! ” そう一喝すると、女の子たちは逃げるようにバタバタとその場を去った。 .
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